Kondo Kagaku Co., Ltd.
Ver. 1.2.0.3
注意事項
このマニュアルはB3Mシリーズと通信を行うコマンドのリファレンスマニュアルです。内容についての著作権など法的な権利は、近藤科学株式会社にあります。このコマンドをご使用になった結果については責任は負いません。誤字脱字などについては弊社窓口までお申し出ください。ただし、内容についてのご質問及びプログラミングについてのご質問については、お答え出来ない場合がございますのであらかじめご了承ください。なお本マニュアルの内容、各種名称については予告なく変更される場合があります。
■製品説明
B3Mはブラシレスモータや非接触磁気式エンコーダを使用し、高信頼性、長寿命を目指したサーボです。ケースのトップとミドルにアルミを採用、さらにアルミギヤに硬質アルマイト処理を施した強度の高いギヤを採用することで、高い耐久性を実現しました。制御プログラムを一新し、高機能で使いやすいシステムを実装しました。PID制御の設定や温度制限や動作電圧制限などの各種リミッターの搭載しました。それらをシンプルな6種類のコマンドだけで制御可能です。制御は、位置制御、速度制御から選択できます。位置制御では、片側320°の広範囲にわたって角度を指定することができます。また、制御方式も4-1-4多項式補完法など5種類の軌道生成タイプから選択できます。
■製品特徴と概要
【高精度12bit磁気式エンコーダーを採用】
非接触磁気式エンコーダーは接触部分がないので長寿命。さらに12bitの解像度で最小分解能は0.088°(0~4095)
【信頼のRS-485規格】
通信はRS-485規格に準拠しています。差動信号のためノイズに強く、3Mbpsの高速通信が可能。デイジーチェーン接続で最大255個接続可能です(理論値)。
【6種類の省コマンドでシンプルな構成】
僅か6種類のコマンドのみでサーボの制御が可能です。メモリーマップドIOを採用しているので、メモリーのデータを読み書きするだけで実際にサーボモーターが動作します。
【マルチキャストコマンド】
サーボごとにID番号を設定できます。また、ID=255はブロードキャストIDとして使用。デイジーチェーン接続された全てのサーボモーターを同時にコマンド実行させることが可能です。
【位置ゲイン、微分ゲイン、積分ゲイン】
位置制御・速度制御時はPID制御パラメーターを調整可能です。また、ゲインプリセット機能を使えば3種類のゲインをあらかじめ登録しておくことができますので、プリセット番号ですばやくゲインを変更することができます。
【システムエラー検知機能・ソフトウェアリミット】
入力電圧やMCU温度、モーター温度、モーターロックなど各種システムエラーをメモリー上に保存しています。また、安全のためのリミット機能を搭載しています。モーターやMCUの温度に対して制限をかけることで、故障の原因を減らすことが可能です。
製品構成
サーボ本体には、アルミクランプホーンが標準装備されています。また、接続ケーブルもサーボの台数分付属します。
XH接続ケーブル(400mm) ×1本
アルミクランプホーン ×1個
XH接続ケーブル(400mm) ×5本
アルミクランプホーン ×5個
■用意するもの
サーボの制御に必要なパーツをご紹介します。
・RS485USB/シリアル変換アダプター
No.02133 ¥6,000
サーボと通信するための中継用アダプターです。
・HV電源スイッチハーネス
No.01213 ¥800
上記のアダプターと電源を接続するためのスイッチ付きケーブルです。
・電源
B3Mサーボに合った電源として9~12Vのバッテリー、またはAC電源などを準備してください。
・SB-1040-A・・・サーボ1個当たり最大2.8Aの電流容量が必要です。
・SC-1040-A・・・サーボ1個当たり最大3.6Aの電流容量が必要です。
・SC-1170-A・・・サーボ1個当たり最大5.4Aの電流容量が必要です。
・USBケーブル
PCからサーボにコマンドを送る場合は、こちらの準備もお願いします。
コネクタは、USB-A ⇔ mini-B です。
サーボ本体には、アルミクランプホーンが標準装備されています。また、接続ケーブルもサーボの台数分付属します。
■オプション製品
複数のサーボをつなぐ際に使用します。
ボトムケース側につけるホーンです。
No.02135 ¥1,000
ケーブルセット、コネクターセットを組み合わせて自由な長さのケーブルを作成することができます。
No.02150 ¥3,000
No.02151 ¥3,000
No.02152 ¥3,000
サーボアームとブラケットを組み合わせることで、複数のパターンのサーボブラケットB組み込み方法に対応できます。
※これらのフレームはB3M-1000シリーズ用です。
■サーボの種類とスペック
B3Mシリーズは、大きく二種類のサーボに分かれます。ブラシレスモータを採用したB3M-SBと、コアレスモータのB3M-SCです。ブラシレスモータは、損耗部品のブラシが無いため長くご使用いただけます。また、コアレスモータは、ハイスペックでありながらSBシリーズに比べ低価格に設定されており、採用しやすい価格を実現しています。
項目名 | SB-1040-A | SC-1040-A | SC-1170-A |
---|---|---|---|
動作環境温度[℃] | 0~40 | ||
動作電圧[V] | 6~12 | ||
待機電流※1(フリーモード時) [mA] | 80 | 68 | 68 |
ストール電流[A] | 2.8 | 3.6 | 5.4 |
最大トルク※1 [Nm] | 4.1 | 4.6 | 7.6 |
[kgf・cm] | 42 | 47 | 78 |
最大連続トルク※1[Nm] | 2.5 | 2.5 | 4.0 |
無負荷回転数※1 [s/60°] | 0.22 | 0.18 | 0.21 |
[rpm] | 45 | 54 | 46 |
減速比 | 362.88:1 | 381.2:1 | 362.88:1 |
動作環境温度[℃] | 0~40 | ||
モーター種類 | ブラシレスモータ | コアレスモータ | |
重量[g] | 86 | 82 | 105 |
最大動作角度※2 位置制御 | ±320°(±327.67°) | ||
その他制御 | 無限回転※3 | ||
制御分解能 | 12 [bit]/1round (0~4095) | ||
動作方式 | 位置制御、速度制御、トルク制御 | ||
通信方式 | RS485通信準拠、半二重通信 | ||
主なパラメータ | ID番号、各種制限項目、PID制御各種ゲイン | ||
固有ID数 | 0~ 254(255はブロードキャストIDとして予約) |
※1 12Vで使用した場合のスペック値です。
※2 原点位置からの動作角度(原点位置は任意に設定できます)。
※3 角度を取得する場合は原点位置±180degになります。
B3Mシリーズの見方
■LEDの機能
サーボ本体に実装されているLEDの点滅パターンでサーボの状態が確認できます。
状態 | 点滅パターン |
正常 | 点灯 |
システムエラー | 250ms周期の点滅 |
モータエラー | 100ms周期の点滅 |
電源OFF | 消灯 |
※エラーの解除はOPTIONのCLEARビットに1をセットしてください。
※Normalモード時はLED点滅の優先度が低いため、規則正しく点滅しません。
FreeモードまたはHoldモードでエラーステータスを確認してください。
■コネクタとピン配置
■ケーブル品名・コード
品名: XH接続ケーブル(400mm)
コード:02144
品名: XHケーブル用コネクターセット(30セット入り)
コード:02134